結論から:
●switch世代からの個体収集要素は、再現性が取れなくなった
●そのため、ユーザーが「横並び」となる時代は終了へ
10/16に、ポケモン最新作の『Pokémon LEGENDS Z-A』が発売予定となっている。
このゲームは、Nintendo Switch・Switch 2のどちらでもプレイをする事が出来はするが、最高の状態でプレイをするにはSwitch2が推奨されている。
そのため、世代の括りとしては第9世代に相当するのかもしれないが、ハードに関してはSwitch世代最後の作品(Z)とSwitch2世代最初の作品(A)の両属性を兼ね揃えている。
Switch世代は2018年に発売された、『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』以降の作品から多くの新ポケモンや新要素等の個体収集要素が加わった。
そこで今回は、Switch世代におけるこれまでの個体収集要素の推移について、ある程度の振り返りをしていこうと思う。
但し、全てを列挙していくとキリもないため、ポイントとなる部分を触れていく事とする。
(振り返りの意味も込め、掲載している画像は殆どが過去記事からの使い回し)
●2018年
11月にSwitch世代の初作品である、『Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』が発売された。
発売時点では、『ウルトラサン・ウルトラムーン』との互角性は存在しておらず独立していた状態であった。
ただ、このタイミングで『Pokémon GO』との連携が開始され、初代150匹までのポケモンがGO側から輸送出来るようになり、同時に連携限定のメルタン・メルメタルもGO側で入手可能となった(色違いの登場は2019年から)。
これまでPokémon GOは、外で遊ぶというプレイスタイルの都合上、ポケモン本編のユーザーからはそこまでプレイのされていなかった状態が続いてはいたが、これをきっかけにアプリをインストールするユーザーも多く見受けられた。
→第一の、本編ユーザー参入時期
Switchからニンテンドーアカウントごとにセーブデータが作成出来、1台につき8人分のアカウントが収納可能となった都合上、これまでのハードと比べ1人で複数の配信個体の回収が容易となった。
また、本作は所謂擬似乱数調整が不可能とされており、これまでの作品では出現の難しいポケモンであれど手法が解明出来次第、ツール作成主から配られたツールを用いる事により、各ユーザーが同等のポケモンを出現させる事が可能ではあったが、ここから新時代へと変化していく。
●2019年
11月に第8世代『ソード・シールド』が発売された。
本作から新要素「二つ名」が追加され、任意のリボンもしくは証をセッティングする事により、ポケモンを繰り出す際にそれぞれに対応した二つ名がポケモン名の前に表示される。
新規リボンの中には、令和版ワールドアビリティリボンとも呼べる「マスターランクリボン」も新登場しており、「ランクバトル」のサービス期間中のみ入手が可能とされている。
リボンはこれまでの作品でも入手が可能であったが、証は野生のポケモンのみが所持をしており、当時野生での擬似乱数調整は不可能とされていたため、「色違い+証」のポケモンが非常に人気とされていた。
↑これ当時ありえんレベルで評判良かった記事
今見ると編集ひでーな
中でも難易度の高いポケモンが、カレーの証を持った色違いの個体であり、2025年現在においても本作のやりこみ要素の筆頭でもある。
また、二つ名要素に限らず色違いにも新要素が追加され、本作のみ色違いエフェクトが星形と菱形の2種類が存在した。
出現・入手形態にも分岐はするが、基本的に菱形色違いの方が入手難易度が高く、多くのユーザーからの人気も集めていた。
●2020年
①
2月に『Pokémon HOME』が配信された。
これにより、『Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』までの作品と『Pokémon GO』から本作へ輸送可能となった。
これにより、先程紹介したメルタン族が輸送解禁され、明確なポケモンGO限定個体が本編の世界へ初上陸した。
その他にも、最終進化系ポケモンのLv.1個体など、これまでの常識を覆すポケモンらが参入することに。
ただ、ボールはGO側でのモンスター・スーパー・ハイパー・プレミアの4種類しか存在しておらず、所謂オシャボが存在しない事からそこまでの人気は獲得も出来ていなかったと思われる。
②
3月に、GOで新たなコンテンツとも言える「GBLシリーズ」が登場した。
↑これもう説明要らないよな??
③
6月に配信されたダウンロードコンテンツ、『鎧の孤島』において「バトルレギュレーションマーク」が新実装され、過去作産のポケモンもランクバトルでの使用が可能となった。
これにより、過去作リボンを持たせた色違いのポケモンや配信ポケモンの人気が急上昇した。
↑当時から今でもやたらと好評な記事
この記事をきっかけに二つ名に拘り出したという声も複数頂いており、モチベーションの向上にも
この頃から、PCとSwitchを接続した自動化厳選がある程度流行り出しており、当時ラルクが検索用に命名した「リポップループ」と呼ばれる手法を用いる事により、手動厳選勢・自動化勢のどちらもが色証ポケモンを狙っていく事となる。
↑これも当時ありえんレベルで評判良かった記事
●2021年
①
2月にGOの「GO Tour:カントー地方」にて色違いのミュウがスペシャルリサーチで登場した。
色違いのミュウは、これまで『エメラルド』の配信チケットからでしか入手が出来ず、激レアポケモンの位置付けであったのだが、遂に全ユーザーを対象にその姿を現した。
勿論入手するには相応のタスクをこなす必要がありはするが、裏を返せばタスクさえこなせば誰でも入手が可能というもので、これまた激レアポケモンの常識を覆すものとなった。
当然の事ながら、これを受け多くの本編ユーザーが参入することに。
→第ニの、本編ユーザー参入時期
以降は、毎年2月末のTourシリーズで色違いの幻のポケモンが登場をする(翌年のセレビィを除く)。
順当にいくと、来年は色違いのディアンシーとなる可能性が高い。
②
10月に開催された、「Global Exhibition」優勝個体としてバトルチャンピオンのリザードンが配信された。
バトルチャンプ個体は、これまでの世代でも複数回配信がされてはいたが、一度も御三家ポケモンの配信がされておらず、公式が意図して避けているのではないかとユーザー間で囁かれてもいたが、その議論も終焉を迎える。
2025年現在においては、ガオガエンやゴリランダーといったダブルバトルで常に最前線に立つポケモンのバトルチャンプ個体も配信がされている。
③
11月にポケモンのリメイク作品が発売されていたようだが、身に覚えがないため割愛。
④
12月に、有志の手により野生ポケモンの擬似乱数調整の開拓がされた。
即ち色証ポケモンの量産が可能となったのである。
また、同時に通常プレイでは到底出現しないと思われる、野生での星形色違いポケモンも出現が可能となり大きな革命ともなった。
実績解除(?)
— ラルク (@MellkMal) 2021年12月20日
星形ひとしら色証ドラパルト
めっちゃ疲れた、、
-
●確率 光るお守り&証のお守り込
野生星形色違い:1/5,965,232
ひとをしらない証:3/1000
➡️1/1,988,410,666
本当に約20億分の1なのねこれ pic.twitter.com/d2acmbmtCY
●2022年
①
複数回開催された、公式大会「International Challenge」の参加賞して、ガラル三鳥の色違いが配信された。
こういった形式での配信は、第7世代でもカプシリーズの色違いが配信されており通例となっていた。
ただ、現行作品の『スカーレット・バイオレット』においては大会での配信がされておらず、未解禁の色違いポケモンに関しては今後の動向をチェックしていきたい。
②
2月に外伝作品として『Pokémon LEGENDS アルセウス』が発売された。
これまでとは全く別のゲームスタイルで構成されており、秋に発売されるZ-Aもある程度はこれを踏襲していると思われる。
この作品から同じポケモンであれどサイズ差が現れるようになっており、中でもオヤブンと呼ばれる個体は通常のポケモンよりも更に巨大なシルエットであった。
③
8月にGOで「最後に使ったボールを記憶」という機能が新実装。
これにより、これまで幻のポケモンの大半はモンスターボールでの捕獲が固定化されていたが、スーパー・ハイパーボールでも捕獲が可能となった。
この仕様は翌年の6月末まで継続しており、最終的には画像の「色違い+ハイパー」のジラーチも可能とはなっていた。
④
9月から10月の2ヶ月間のみ、ランクバトルで幻のポケモンも使用可能なシリーズ13が開始された。
これにより、幻のポケモンも遂にマスターランクリボンの獲得が可能となった。
⑤
11月に第9世代『スカーレット・バイオレット』が発売された。
本作でも二つ名システムは続投されており、LEGENDS アルセウスのサイズシステムも本格的に導入された。
最大サイズの場合は「でっかい証」が、最小サイズの場合は「ちっちゃい証」など、他にも多数の新規証が登場した。
本作は現在においても擬似乱数調整が開拓されておらず、色違いのポケモンを入手するにあたっては厳選作業を必要としてはいるが、「サンドウィッチ」を用いた手法により劇的な厳選難易度の緩和がされた。
●2023年
①
5月にPokémon HOMEのアップデートがされ、『ソード・シールド』から『スカーレット・バイオレット』までの作品は相互連携が可能となり、それぞれのソフトからポケモンの預かり・引き出しが可能となった。
これにより、第7世代以前のポケモンにもサイズ値が与えられ、抽選されたサイズ値が最大もしくは最小であった場合、「でっかい証」もしくは「ちっちゃい証」が付与可能に。
↑ヤミラミは以前のプレクトールから
本編以外でのサイズ証要素は、あまりにも複雑であるため詳細は以下の記事を参考に。
②
同月に、GOでマスターボールが新登場した。
これにより、GO限定のマスターボールの組み合わせが多数登場する事となる。
③
9月から現在にかけて、定期的にイベント大量発生が開催され始めた。
普段では出現をしないエリアに、ピックアップされたポケモンが出現する事により、イベント時限定の天候もしくは時間帯の証の個体が厳選可能となった。
●2024年
①
7月にGOの「GO Fest 2024:グローバル」から、ウルトラボールが新登場した。
投球対象は各ウルトラビーストとネクロズマのみに限られていたが、本編ユーザーに人気のボールが追加されたためか、ここで多くのユーザーが更に参戦する事となる。
→第三の、本編ユーザー参入時期
このイベントでは、最大もしくは最小サイズの色違いネクロズマが非常に人気とされ、多くの本編ユーザーがこれを求め、レイドバトルに挑んだ。
②
9月からGOでガラルシーズンが開幕され、とうとう色違いのザシアンやザマゼンタ、ガラル三鳥が登場した。
これらのポケモンの色違いは、現在でも本編で厳選が不可能とされており、配信個体を除くとなんとGOで初の解禁となる。
中でもGBLシリーズである色違いのザシアンとザマゼンタ、他にもサイズ証の対象となる色違いをマスターボールで捕獲した個体が別格の強さを叩き出しており、露骨なインフレーションの象徴ともなった。
③
10月からPokémon HOME内で、色違いのメロエッタ・マナフィ・ラブトロス・メルタン・ケルディオが配信された。
但し、その受け取り方法はHOME内で該当のソフト図鑑を完成させるというものであり、相応の難易度を要求される事となった。
この方式に関しては、今後発売されるZ-Aにおいても同様の配信がされる可能性も考えられる。
●2025年
本年度においては、特に革命的な個体が登場している訳でもないため、以下ラルクの所感。
現在においてもGO限定個体、更に言えばサイズ証の個体が猛威を振るっており、直近のイベントからはウーラオスやレジエレキ等のポケモンも、画像のような個体が入手可能となっている。
ここしばらくの間、個体収集をメインとしたユーザーの間ではポケモンGOのモチベーションがかなり上げられている印象であり、その理由としては対戦面で実用性のあるポケモンが多数登場をしているからと考えられる。
連携が開始された第8世代時点では、あくまで幻のポケモンの一部や低Lv.限定ポケモン等、コレクション要素に留まらないものしか存在しておらず、あまり注目もされていなかったが、そこから実用性のある人気のあるポケモン達が昨年度から多数登場をしており、現在に至っている。
また、面白いポイントとしてポケモン本編での個体収集要素は、第9世代から大幅な緩和がされている一方で、GO側は難易度が非常に上昇されている。
特に露骨に分かりやすい条件個体が、ここしばらくラルクがよく取り上げている「サイズ証+マスター+色違い」のポケモンであり、オンラインゲームでいうところのエンドコンテンツに相当する。
そして更に面白いポイントが、実はこのサイマス伝説よりも格上のポケモン達が、まだまだ存在するという事である。
冒険の旅は、更に続いていく。
まじでこれ